年齢的に正社員が難しくても、それまでの経験が生きて派遣へ

社員で働いていましたが、念願かなって妊娠して、それを機に退職しました。それまで2社で正社員で働いたことがあり、経験はそれなりに積んでいました。しかし幸せな日々は長くは続かず、私はシングルマザーになってしまったのです。子供は幼稚園に行く年齢になっていました。肩を落としているわけにもいかず、私は仕事探しを始めました。

小さい子供がいるというだけでお断りなんですね。使ってもらえても病気などで休んだりするのが気が引けて、いつクビにされるかひやひやしながら働いていました。もちろんパートです。なるべく時給の高いものを選びたいのですが、こちらの条件が悪いので断られるばかり。子供が小さいうちは、働かせてもらえる職場でがんばろうと自分に言い聞かせていました。

子供が小学校にあがり、手があまりかからなくなってくると、仕事の選択肢が広がってきました。新聞の折り込みチラシを知り合いからもらって毎週チェックしていました。その中に時給の高い派遣の仕事がたくさん出ていました。近所の工業団地内の会社での募集で、通うのは楽そうです。さっそく電話をかけ、応募の意思を伝えました。派遣会社は電車に乗って2駅向こうにありました。マンションの1室にあるその場所で、面接を受けました。何とかしてこの仕事を得たい一心で、自分を売り込んでいました。3日後、合格との連絡を電話でもらいました。

登録は、実際に働くことになる会社の一室で、合格者全員で行いました。そして入社にあたっての説明を受け、貸与される制服に着替えました。派遣会社で合格したからといって作業がうまくいくとは限りませんので、適性などもチェックされました。それによって、各自の配属先が決められていきました。昼食は久しぶりに社員食堂を利用しました。社員数は200人くらいでしょうか。そのため時間をずらして利用する方式だったようです。そして研修が始まり、仕事が合わないとやめていく人も出てきました。製造業は確かに退屈ですが、私には時給がとにかく魅力的でした。

家の事との両立は精神的に辛い時もありましたが、子供との生活のため、将来のために必死で笑顔で仕事をこなしていました。そんな甲斐もあり、私は重宝がられ、充実した毎日を送っていました。貯金額もどんどん増えて、通帳をみるのが励みになっていました。

私の担当している部署で仕事をともにしていた男性と親しくなり、いつしかお付き合いをするようになりました。 子供を含め3人で楽しい時間を送ることも増え、彼との結婚も考えるようになりました。彼も私を彼の両親に紹介してくれました。

ある日、ふと思い出したことがありました。そういえば、1年も過ぎているのに有給休暇が付与されていないんです。 あまり気にしていなかったのですが、残念なことにこちらから申請しないといけないようです。 給与明細をもらう際に社長に尋ねてみましたら、ばつの悪そうな様子でした。きっと言われなかったらそのままでいようと思っていたにちがいありません。

いろいろな部署に回され、たくさんの仕事を覚えさせていただきました。子供との生活のためとはいえ、本当に充実した日々を送ることができました。 子供の病気の際にも休ませてくださり、本当に感謝しています。クビにならないよう、普段から私も必死でしたのでそれが分かっていただけたのでしょうか。

そんな中、なんと彼の子供を妊娠していることが分かりました。思いがけないことでした。 私はつわりがひどく、仕事にならないので、それを機に退職することになりました。もちろん彼との結婚をするためです。 2年という短い間しかお世話になっていないにもかかわらず、たくさんの社員の方からお祝いの言葉をいただきました。一生懸命働いてきて、本当に良かったです。 報われた・・・そんな思いでいっぱいの派遣ライフでした。それから現在までは時々バイトをしながら主婦をしています。